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HAZET編 WERA編 KNIPEX編

TOOLメーカー訪問 HAZET編                                     
今年もTOOLショー以外に国内輸入代理店様のご協力のもとTOOLメーカーの本社ファクトリーを訪問させて頂きました。TOOLメーカーに実際足を運ぶのは私個人的には初めての事でしたので、今回予定の中でも大変楽しみにしていたイベントの一つです。今回は時間の関係で全てドイツのTOOLメーカーになりHAZET、WERA、KNIPEXの3社を訪問させて頂きました。W.I.T.のような、いちTOOLショップが海外メーカーの本社ファクトリーに実際足を入れさせて頂けるのは大変めづらしい事で日本サイドの輸入代理店様の後押しがあったおかげとなっています。(有難う御座います。)また、今回はドイツ滞在日数が約1週間になり、移動などを考えると、とてもハードスケジュールとなってしまったにもかかわらずわざわざ時間を作っていただき親切にファクトリーを案内してくれましたドイツメーカー様、この場を借りましてをご挨拶をさせて頂きます。本当に有難う御座いました
メーカーファクトリー内は企業秘密の場所が多く余り写真撮影を行える場所が有りませんが、ギリギリの線までご紹介させて頂きます。
世界トップツールメーカーの伝統と技術を少しでもこのコーナーでご紹介させて頂きます。
HAZET 
 日本がまだ江戸時代から明治時代に変わった1868年に既にTOOLメーカーとして誕生していたドイツが誇る世界のトップTOOLブランドがHAZETです。マイスター(職人)により丹精に仕上げられた高品質のTOOLが多くラインナップされ、数多くの分野で信頼と実績をえています。130年以上の歴史と新技術が上手くコラボレートし今も世界のトップTOOLメーカーの1つとして君臨しています。
HAZET 第一プラント
主にレンチ関係、トルクレンチの製造

こちらが本社第一プラントになります。この日はとても天気が良く、絶好の工場見学日よりとなりました。場所は見本市が開催されたケルン市外よりアウトバーンを使って約1時間位の場所にあります。周囲は緑に囲まれてとても清々しい雰囲気です。工場正門前にはナントHAZETの旗と一緒に日本の国旗が掲げられているではありませんか!んーなんか感動してしまいました。続いて正面玄関を入るとウェルカムボードが我々を出迎えてくれました。ドイツの人は今回メーカー訪問を行って外国の中では日本人に近い感性を持ち、とても礼儀を重視する人々だと痛感しました。
工場内では企業秘密の為ある程度写真を撮れる場所が限られてしまいますが出来る限りご紹介させて頂きます。さて出発です。
本館でしばしのミーティングの後、待ちに待った工場見学に入ります。まず直ぐに目に入ったのはこの鉄板です。そうです、この鉄板こそが硬く、しなやかな事で有名なHAZET・TOOLの原石(原鉄?!)になります。さらの鉄板を切ってプレスした物がレンチの元になります。この状態では何になるか全然見当がつきませんが、、、。
ウォーーー!!思わず歓声が今回一緒に同行した他国の人々からもあがったのが、この鍛造のプラントになります。外気温は日本の冬と変わらない寒い気温にも関わらず、このプラントの暑さといったら息をするのも苦しいぐらいです。この迫力を上手く皆様にお伝え出来たでしょうか?それしても熱された鉄はトローンと真っ赤な色でまるで生きているかのようです。(まるでドイツ人の魂を見ているかのようです)
鍛造処理された鉄は何工程かのプレス、かたどり作業を経て焼きいれ作業に移ります。焼入れ作業はとてもゆっくりとしたスピードでジワジワと行います。焼入れ後はオイルに漬けられ、その後ゆっくりと焼き戻し作業に入り、鉄に強度と、粘りをつけさせます。ここまでの工程でよく分からなかった鉄の塊はある程度TOOLとして分かるレベルに仕上げられています。
違うプラントに移ると大きな洗濯機のような物の前に陽気な長靴を履いたおじさんがいます。その厳重に閉められた洗濯機を空けるとドワーーと物凄い勢いで水が出てきました。やはり洗濯機なのか?と考えていると中から何やら石と一緒にTOOLが入っているでは有りませんか?そうです!いわゆるココはTOOLの洗濯機で表面に付着した小さなキズなどを研磨石と一緒に洗濯機で回す事で綺麗に仕上げる事が出来るのです。
次に通常では何に使われるか分からないこの棒?皆さんお分かりでしょうか??棒の下にあるレンチを良く見てください。画像が小さく見難いと思いますが、レンチめがね部分はまだ○穴なだけです。そうです!!この棒はめがねの”命”12ポイントの角付け作業になります。この作業は慎重に行われ、レンチの穴位置等が決まる重要な作業になります。人形造りで言うところの目入れ作業みたいなものですね。
こちらの方が一日私達を工場案内してくれた陽気なHAZET社のMr. Ralf Zimmerさんになります。首元のHAZETネクタイがイカしてますね(^o^)次にHAZETコンビネーションレンチの特徴でもあるオープンエンドエンド部分のミラー処理現場です。作業はいたって簡単でグラインダーにレンチを挿入すると後は自動的に削ってくれます。以外のあっさり具合にチョットビックリです。
ここのブースはトルクレンチの修理や、校正、組み付け作業を行う場所になります。ここでは高精度を誇るHAZETのトルクレンチが校正され出荷されるまでを見ることが出来ました。何回もトルクチェックを行い一本一本丁寧に作業が行われています。大柄なドイツ人ですが手先は器用な様で細かい作業もテンポ良く行っています。
このブースはレンチやラチェットの強度チェックを行う場所になります。今回特別にチェックを行ってもらいました。写真のドナー・コンビネーションレンチは27mm。これを機械の力で押して行きます。見てくださいこのしなり具合を!これだけしなっても決してオープンエンド部分、ボックス部分が破損する事無く、かつ、レンチ本体も折れない造り!これがHAZETの硬く、しなやかなところです。とあるイギリスのテスト機関で様々なメーカーの物と比べて最も破損率が低かったのがHAZET製のレンチだったそうです。
こちらはTOOL作りで最も重要な金型造りの様子になります。3D・CADと言うコンピュータープログラムを使って綿密に形状、切削過程をプログラミングするようです。そのプログラムを元に最新のマシニングマシーン等を使い作られていました。この金型技術の素晴らしいところがHAZETの強みでもあります。
HAZET 第三プラント
主にTOOLボックスの製造、組み付け、塗装
こちらが第一工場に隣接した第三工場で、主にTOOLボックスの組み立て・製造を行っているプラントになります。HAZETと言えばドイツ。ドイツと言えば日本と並ぶ自動車大国!その中でも有名なのがメルセデス・ベンツ。上の画像はメルセデスの工場様に作られたメルセデスマーク入りTOOLボックスとなっています。この様にHAZETでは様々な自動車工場等にもTOOL全般を提供しているようです。
こちらは鉄板をプレス機械に掛けることで型取りを行っているところです。大きなプレス音とともに鉄板が続々と1つの形となっていきます。そしてレーザーによる穴あけ作業やスポット溶接作業に入ります。
なんか見たことのある物が山積みになっています。そうですこれはHAZETのTOOLボックスでも人気な伸縮タイプのTOOLワゴンのベース部分になります。組立作業も一つ一つ丁寧に行われています。頭上を見上げると、このレールは何でしょう?少し経つとその意味も直ぐに分かりました。これはTOOLボックスの塗装を行う為のレールです。

 

塗装の際はこのレールを使い専用の塗装ブースに入れられ、塗装終了後今度は乾燥場所に保管されます。塗装方法も物により異なり吹き付け塗装や、漬け込み作業、TOOLメーカーでは目面しいパウダー塗装も行われていました。パウダー塗装は設備が大変ですが綺麗な塗装で傷付き難いのが特徴です。その他メッキ処理のプラントも見ることが出来ました。このプラントに入るとメッキの為の溶剤で、鼻を突く匂いと、涙目になる位目にしみる空気が漂っていて、長く見ることが出来ませんでした(^^;そして出荷待ちのTOOLボックスの山になります。ここで蓄えられたTOOLボックスが私達の元に届き、そこからお客様の手元につくと思うとなんだか興奮してきます。
最後の画像は工場に置いてあったサンダルになります。デカイ私の靴が25.5cm、いったいどの位の大きさなのか?恐るべしゲルマン民族!!
HAZET 第四プラント
主にソケット、ヘキサゴン、ラチェット関係を製造
ここが最後の工場第四工場になります。ここは前二工場とは若干離れた場所にあり車で約1時間位の所でした。ここの工場ではソケット、ヘキサゴン、ラチェット等の組み付け作業を行っています。やはりこの工場も周囲に緑が豊富で自然の中に工場が建てられた感じになります。それにしても流石ドイツの代表的TOOLブランドHAZET、一つ一つの工場が大きいですね。
まず入り口付近では何やら鉄ではない何かを加工している人がいました。何を作っているのかと観察しているとナント、ラチェット・ソケットセット等に使われているトレー部分も自社工場で作っているではないですか!これにはビックリしました。一つ一つ自社で作ると言う、昔からの物作り精神が今でも引き継がれています。出来立てはベルギーワッフルの様にホクホクです。
ここでもHAZETのTOOLの源、鉄棒を見つけることが出来ました。ここでは先ほどと違い様々な太さの鉄棒が用意されていて何に使われるのかが早くも興味津々です。早速隣の部屋へ移動すると、一つ一つ均等なサイズに揃えて切断されています。既にもう感の良い方はこれが何になるかお気づきの方もいるのではないでしょうか。
一つ一つ切断された鉄棒が鍛造マシーンに掛けられます。その後出てきたものがこのトルクスソケットになります。そうです!鉄棒のサイズはソケットのサイズにより色々と用意されていました。何工程か経てソケットらしい形になった物を見てみると???何かHAZETぽく感じないと思いませんか?そうですこの段階ではHAZETもピカピカに光っているのです。これを梨地メッキ処理を施して、あのHAZETカラーになります。
ここでは1/4sqのヘックスやトルクスを作っていました。チタンコーティングを施すところは流石に企業秘密で見せてもらえませんでしたが、ビットを削りだすところは見ることが出来ました。手に収まっている左が切削前、その後機械により切削され右側の形状になります。機械の精度が高い為、HAZETのビット関係は評判がいい事が分かります。
この棚をご覧下さい!!全くすごい量です!このストックヤードの大きさでメーカーの大きさが分かって頂けるはずです。この棚の商品は全てコンピューターにより管理され、常に在庫を切らすことの無いようになっているようです。そのコンテナをのぞいているとL型ヘキサゴンでとても大きなものを発見して思わずシャッターを!
最後に

今回もHAZET工場を実際に自分の目で見て感じたことは、実際細かいところまでドイツ人の手で一つ一つ作られていて、私達の考えているような昔ながらの職人気質な物作りが今もなお続けられていました。しかも、現在の最先端の技術と、昔ながらの製法が上手く交じり合って出来たTOOLはまさにヨーロッパを代表するにふさわしい精度のTOOLとなっています。
今回工場視察に当たりご協力頂いたメーカー様、日本代理店様、貴重な体験をさせて頂き誠に有難う御座いました。
HAZET編 WERA編 KNIPEX編